朝晩の空気がぐっと冷たくなる11月。衣替えで冬物の衣装ケースを持ち上げた瞬間や、少し早めの大掃除で家具を動かしたとき、腰に「ギクッ」と鋭い痛みが走って動けなくなった――そんな経験はありませんか。仕事に家事にと忙しい40代女性は、疲れと冷えが腰にたまりやすい年代です。今回は、冷え込む季節にぎっくり腰が起こりやすい理由と、痛めた直後の過ごし方、くり返さないための整え方を、東洋医学の視点も交えてお伝えします。
なぜ冷え込む季節にぎっくり腰が増えるのか

ぎっくり腰は正式には「急性腰痛」と呼ばれ、重い物を持ち上げる、中腰で振り向く、くしゃみをするといった何気ない動作をきっかけに起こります。背景にあるのは、腰まわりの筋肉や関節にたまった疲労です。気温が下がると血管が縮み、筋肉への血の巡りが少なくなるため、腰の筋肉はこわばった状態になりがちです。その状態で急に大きな力がかかると、筋肉や筋膜が負担に耐えきれず、強い痛みにつながると考えられています。
東洋医学では、寒さが体に入り込んで巡りを滞らせるものを「寒邪(かんじゃ)」と呼びます。寒邪は体を縮こまらせ、「気血(きけつ)」の流れを止めてしまうため、「通じざれば則ち痛む」という言葉のとおり痛みが出やすくなります。また、腰は生命力を蓄える「腎(じん)」と関わりが深い場所とされ、40代は仕事や家事の疲れで腎の力が消耗しやすい時期。冷えと疲れが重なる晩秋は、腰が悲鳴を上げやすい季節なのです。
痛めた直後の過ごし方と、やってはいけないこと

ぎっくり腰になったら、まずは無理に動かさず、楽な姿勢で休むことが大切です。横向きに寝て膝を軽く曲げ、膝の間にクッションをはさむと腰への負担が和らぎやすくなります。痛めた直後で腰に熱っぽさがある場合は、入浴やカイロで強く温めるのは控え、落ち着いてから温めるようにしましょう。
一方で、何日も寝たきりで過ごすのはおすすめできません。痛みが少し落ち着いたら、できる範囲で家の中を歩くなど、ゆっくり体を動かしたほうが回復しやすいといわれています。痛む場所を強く揉んだり、自己流のストレッチで無理に伸ばしたりするのは避けてください。
なお、足のしびれや力の入りにくさがある、発熱を伴う、安静にしていても痛みがどんどん強くなるといった場合は、ぎっくり腰以外の病気が隠れていることもあります。迷わず整形外科などの医療機関を受診しましょう。
くり返さないための整え方と高円寺での鍼灸ケア
ぎっくり腰は「一度なるとくせになる」と言われることがあります。くり返さないためには、腰を冷やさないことと、疲れをためないことが基本です。腹巻きや重ね着でお腹と腰を温め、湯船にゆっくりつかって一日の緊張をほどきましょう。重い物を持つときは、腰だけで持ち上げず、膝を曲げて荷物を体に引き寄せてから立ち上がるのがコツです。
セルフケアには、腰のツボがおすすめです。おへその高さで背骨から指2本分外側にある「腎兪(じんゆ)」、そのさらに外側にある「志室(ししつ)」は、腰の疲れや冷えに用いられてきたツボです。手のひらを当てて温めたり、両手の親指でやさしく押したりしてみてください。
当院では、腰まわりだけでなく、冷えや疲れの出方を全身から見て、鍼・お灸・整体を組み合わせたオーダーメイドの施術を行います。腰の筋肉のこわばりをゆるめ、お灸で冷えた体を内側から温めることで、腰に負担をためにくい体づくりをサポートします。病気になる前に整える「未病治(みびょうち)」の考え方で、季節の変わり目の腰の不安に寄り添います。
この記事を書いた人

成谷茂樹(なりや しげき)
はり師・きゅう師・柔道整復師(いずれも国家資格)
はり処 悠禅 院長。自身も自律神経の乱れと不眠を鍼灸で改善した経験から、お一人おひとりに寄り添うオーダーメイド施術を行っています。
まとめ
冷え込みと疲れが重なる11月は、衣替えや大掃除のちょっとした動作でぎっくり腰が起こりやすい季節です。痛めた直後は無理をせず休み、落ち着いたら少しずつ動くこと。そして日頃から腰を冷やさず、疲れをためないことが、くり返さないための近道です。
はり処 悠禅は高円寺駅徒歩1分、夜22時まで営業の完全個室の鍼灸院です。お仕事帰りにも立ち寄りやすく、お子様連れでもご相談いただけます。高円寺・杉並区で腰の重さや冷えが気になる方は、まずはお気軽にご相談ください。



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