「毎月のことだから」と我慢してきた生理前の不調が、今年の9月はいつもより重い——そんな声が増える季節です。イライラして家族に当たってしまう、頭が重くて仕事に集中できない、下腹部がずんと重く足もむくむ。実は夏の間に少しずつ溜め込んだ冷えと、季節の変わり目の気温差、そしてホルモンの波が重なることで、体はいつも以上に揺さぶられています。ひとりで抱え込まずに、お腹と足元から静かに整えていきましょう。
夏の冷えが「9月のPMS」として現れる理由

アイスコーヒー、冷たいビール、朝から効いているオフィスの冷房。夏の3ヶ月は、私たちの内臓にとって想像以上に過酷な環境です。東洋医学では、消化を担う「脾(ひ)」は冷えと湿気をとても苦手とすると考えます。冷たいものが続くと脾の働きが鈍り、水分をうまくめぐらせられなくなってむくみや重だるさが残ります。
さらに骨盤内は血流が滞りやすい場所。下腹部の冷えが続くと、東洋医学でいう「血(けつ)」のめぐりが悪くなった状態(血の滞り)に傾きやすくなります。この状態のときに現れやすいのが、レバー状の塊を伴う経血、刺すような下腹部の痛み、そして生理前の張った感じです。
加えて9月は、朝晩の気温差に体温調節を担う自律神経が振り回される時期。自律神経は無意識のうちに血流やホルモンバランスを支える司令塔ですから、ここが疲れているとPMSの波も大きく感じられます。「気」のめぐりが滞ると、イライラ・ため息・胸の張りといった症状として出やすいのも東洋医学の見方です。
季節の変わり目に不調が強まるのは気のせいではなく、夏の負債と自律神経の疲れが重なった結果。まずは「自分の体が頑張ってきた証拠」と受け止めてあげてください。
下腹部と足元をあたためる|今日からできるセルフケア

冷えのケアで大切なのは、お腹と足元という「体の下半分」です。上半身だけ温めても、骨盤内の血流は戻りにくいもの。まずは足首から下を冷やさないことを意識してみてください。
おすすめのツボを3つご紹介します。ひとつめは三陰交(さんいんこう)。内くるぶしの一番高いところから指4本分上、骨のすぐ後ろのくぼみです。女性のための代表的なツボとされ、下腹部の冷えやむくみが気になる方は押すと硬さや痛みを感じることがあります。親指でゆっくり5秒押して離す、を5回ほど。
ふたつめは関元(かんげん)。おへそから指4本分下、下腹部の中心です。ここは体の元気の源が集まる場所とされ、手のひらを重ねて温めるだけでも心地よさが広がります。使い捨てカイロを衣類の上から当てるのも手軽な方法です。
みっつめは太衝(たいしょう)。足の親指と人差し指の骨を足首方向にたどった合流点のくぼみで、イライラや胸の張りが強いときに触れてみたいツボです。
あわせて、飲み物を常温か温かいものに切り替える、寝る前に足首まで浸かる10分の足湯を取り入れる、腹巻を一枚追加する。この3つは特別な道具もいらず、体の反応が比較的わかりやすいセルフケアです。完璧を目指さず、できる日だけでも続けることが体をいたわる一歩になります。
季節の変わり目の生理痛に、鍼灸ができること
セルフケアを続けても重さが抜けないとき、鍼灸という選択肢があります。生理痛の鍼灸という言葉で検索される方は年々増えていますが、鍼灸が目指すのは症状を無理に抑え込むことではなく、体が本来持っているめぐりの力を取り戻すサポートです。
お腹や足元へのお灸で、じんわりとした温かさが下腹部に届く感覚。緊張していた背中や腰まわりへの鍼で、こわばりがゆるむ感覚。こうした変化の積み重ねが、自律神経のバランスを整える助けになると考えられています。当院では鍼・お灸・整体を組み合わせ、その日の体の状態に合わせたオーダーメイドの施術を行っています。骨盤周囲の緊張や姿勢のくせが冷えを招いているケースも少なくないため、身体全体を見ながら組み立てていきます。
院長である私自身、かつて自律神経失調症と不眠に悩み、鍼灸によって少しずつ日常を取り戻した経験があります。だからこそ「なんとなくつらいけれど、病院では特に異常なしと言われる」というもどかしさに、深く共感できると思っています。これは東洋医学が大切にする未病治(みびょうち)——病気になる前の段階で手を打つという考え方そのものです。
高円寺駅から徒歩1分という立地で、近隣にお勤めの女性のお客様にも多くお越しいただいています。完全個室ですので、デリケートなお悩みも安心してお話しください。
この記事を書いた人

成谷茂樹(なりや しげき)
はり師・きゅう師・柔道整復師(いずれも国家資格)
はり処 悠禅 院長。自身も自律神経の乱れと不眠を鍼灸で改善した経験から、お一人おひとりに寄り添うオーダーメイド施術を行っています。
まとめ
9月のPMSや生理痛の重さは、夏に溜め込んだ下腹部の冷えと、季節の変わり目による自律神経の疲れが重なったサインかもしれません。三陰交や関元をあたため、足元を冷やさない生活を意識しながら、体のめぐりを取り戻していきましょう。
はり処 悠禅は高円寺駅徒歩1分、22時まで営業の完全個室・完全予約制の鍼灸院です。お仕事帰りにも、お子様連れでもご来院いただけます。「これくらいで相談していいのかな」と迷う段階こそ、未病治の考え方が活きるタイミング。まずはお気軽にご相談ください。



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